調査・データ

新潟市議会の約7年半を見える化――何が決まり、会派はどう判断した?

2026年9月6日

新潟市議会の約7年半を見える化――何が決まり、会派はどう判断した?
新潟市議会では、私たちの税金の使い方、福祉、教育、公共交通、まちづくりなどが話し合われています。

しかし、議案名は難しく、結果も多くの表に分かれているため、「結局、何が決まったの?」と感じる人も多いと思います。

そこで、新潟市公式サイトで現在確認できる2019年5月から2026年9月まで、約7年半の採決結果をまとめました。

【まず、全体を見ると】

記事内画像1


採決結果が記載された項目は、延べ2,094件でした。

・可決、承認、認定、同意 1,307件
・否決 35件
・請願・陳情の採択 21件
・請願・陳情の不採択 664件
・継続審査など 67件

ここで注意したいのは、市が出す「議案」と、市民が議会へ希望を伝える「請願・陳情」は別のものだということです。

請願や陳情に複数の要望がある場合は、一つずつ採決されます。そのため、今回は議案の本数ではなく、結果が書かれた項目を延べ件数で数えています。

【年によって件数は違う】

記事内画像2


年間の採決項目は、おおむね200~300件台です。2026年は9月までの途中集計です。

このうち、少なくとも一つの会派が賛成し、別の会派が反対した項目は延べ496件ありました。つまり、すべてが全会一致というわけではありません。

【大きな特徴は、誰が出した議案か】

記事内画像3


市長提出議案は1,237件。そのうち可決・承認・認定・同意が1,220件で、否決はわずか1件でした。

その1件は、2025年6月の「市長の給与を一部減額する条例」です。賛成したのは公明党会派で、ほかの会派は反対し、否決されました。

一方、議員提出議案は101件で、可決67件、否決34件。約3件に1件が否決されています。

議員提出議案には、市の条例だけでなく、国へ改善を求める「意見書」も多く含まれます。このため、国の制度や社会問題をめぐって会派の考え方が分かれやすくなります。

【約7年半で、どんな議題があった?】

記事内画像4


2019年には、山の手地区の住民バス社会実験の継続を求める請願が採択されました。

2020年は新型コロナ対策が中心となり、市の対策基金は可決。一方、医療機関の減収を国が補償するよう求める意見書は否決されました。

2021年には「新潟市子ども条例」が可決されました。

2022年と2025年には、学校給食の無償化を国へ求める意見書が提出されましたが、どちらも否決されました。

2023年には「地域公共交通調査特別委員会」の設置が可決され、バスなどの交通問題を専門に調べる場が作られました。

2024年には、能登半島地震を受けた被災者生活再建支援制度の拡充や、訪問介護報酬の引下げ中止を求める意見書が否決されました。

2025年には、訪問介護の経営難や人材不足に関する請願・陳情が採択され、国への意見書も可決されました。同じ年、旧西堀ローサ問題に関する決議は否決されています。

2026年には、国民健康保険制度の見直しを国へ求める意見書が否決されました。

【会派によって、判断はどう違った?】

記事内画像5


例えば、被災者支援の拡充、訪問介護報酬、米不足対策、学校給食無償化では、共産党、ともに躍動する新潟、市民ネット、無所属系の会派が賛成する傾向が見られました。

一方、最大会派の翔政会や公明党、新市民クラブは、これらの意見書に反対する例が多くありました。ただし、すべての案件で同じ判断をしているわけではありません。

また、2020年度から2026年度までの新潟市一般会計予算は、すべて可決されています。共産党会派は7年度分すべてに反対し、そのほかの多くの会派は賛成しています。

【数字から見えること】

市長が提出する予算や条例は、ほぼ可決されています。その一方で、議員から出される意見書や、市民からの請願・陳情は、会派の考え方がはっきり表れます。

議会を見るときは、「可決か否決か」だけでなく、次の3点を見ることが大切です。

1 誰が提案したのか
2 どの会派が賛成・反対したのか
3 可決後に実際の暮らしがどう変わったのか

選挙は、候補者の言葉だけでなく、会派や議員が実際にどう判断してきたかを確かめる機会でもあります。

難しく見える市議会を、これからも市民に分かりやすい形で見える化していきます。

※集計は、新潟市議会「会議の結果」に掲載された2019年5月臨時会から2026年9月定例会までの表を基にしています。請願・陳情の複数項目や、継続審査として再掲載された案件を含む延べ件数です。会派名と人数は採決当時のものです。会派内で賛否が分かれた案件もあります。

← 活動報告一覧へ戻る

↑